【数学好きにおすすめ本】1つの定理を証明する99の方法を読んでみた

こんにちはたくまろです。

今回は面白い本を見つけたので紹介します。
フィリップ・オーディング (著), 冨永 星 (翻訳)の『1つの定理を証明する99の方法』です。

文字通り1つの問題をさまざまな方法で証明します。数学が好きな方におすすめの一冊です!

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1つの定理を証明する99の方法

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『1つの定理を証明する99の方法』の概要

命題「\(x^3-6x^2+11x-6=2x-2\)を満たす解が\(x=1,4\)である」を99通りの方法で証明しています。

問題自体は中学数学レベルで、因数分解をすれば簡単に証明できそうですね。

簡単な方法から、難しくした方法まで様々な証明が紹介されています。
中には手書きで書かれた様なものや、参考文献の写真音符カラフルな色小説など様々なジャンルとのコラボレーションが楽しめます。(もはや証明と言っていいのか怪しい笑)

中には、著者に委ねられた証明なんかもあります。

全体的に、数学が好きな変態が変態のために書いた様な内容で、個人的に興味をそそられました。

『1つの定理を証明する99の方法』おすすめポイント

Point1:見方が広がる

この命題は、因数分解をして\((x-1)^2(x-4)=0\)になることが分かれば、証明できます。

しかし、見方を変えると3次関数\(x^3-6x^2+11x-6\)と1次関数\(2x-2\)の交点の\(x\)座標とみることも出来ます。

この様に様々なアプローチで問題を解けるということが、この本を読めば分かります。

そしてこの考え方は重要です。

数学における未解決問題も思いも寄らない方法で解決してきたことが多々あるように、様々な解法を知っていると、難しい問題でもアプローチを変えて挑むことができます。

Point2:問題が簡単なので取っ付きやすい

定理と聞くと難しいイメージを持つかもしれませんが、この問題はただの方程式の問題です。

そして答えもわかっているので、ゴールが見えてる状態で証明を進めることができます。

証明自体は難しいものもあるのですが、高校生でも理解できるものがほとんどです。

専門的な数学を学んでいない人でも、無理なく読むことができます。

Point3:もはや証明じゃない

ぶっちゃけ99個も違う証明をちゃんと考えるのは無理です。

しかし、著者のユーモア溢れる文章力と知識で、読者を未知の世界へ連れていく様なワクワク感があります。

まとめ

今回は、フィリップ・オーディング (著), 冨永 星 (翻訳)の『1つの定理を証明する99の方法』を紹介しました。
Takumaro’s blogでは他にも初学者向けの分かりやすい本を紹介しています。
良かった、ご覧ください!!

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