こんにちはたくまろです。
今回紹介するおすすめの本は、前原 昭二(著)の『記号論理入門』です。
内容としては学部1年生がやる数学の基本的な記号の説明から基礎論の内容までカバーしています。
かっこいい記号の使い方を知りたい、数学好きな高校生や数学科1年生に読んで欲しいです。
また、これをきっかけに数理論理学に興味を持ってくれると幸いです。
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『記号論理入門』の概要
この本は数理論理学(数学基礎論やロジックと呼ばれたりすることもある)の導入的な内容になっています。
数理論理学は論理を形式的に作る基礎的な学問です。
論理を作る上で、記号や言葉の定義は必要不可欠です。
もちろんこれは、数理論理学以外の分野でも論理のルールは必要です。
さて、記号論理入門はタイトルの通り、数学を勉強する上で学んでおいた方が良い記号の使い方や論理のルールについて紹介しています。
第1章 記号論理による命題の表現法
第2章 演繹
第3章 真理値
では、数学を学ぶ上で共通認識であろう、記号の意味や論理のルールが紹介されています。
この辺りは、学部1年生でやるような内容です。
第4章 トートロジー
第5章 命題の同値
第6章 ド・モルガンの法則と双対の原理
では、命題論理の性質や定理を導出しています。この辺りから、数理論理学特有の言葉が登場します。
第7章 いろいろな同値式
第8章 補遺
では、述語論理について紹介されています。ここら辺から、何をいってるのか分からなくなります(笑)
ちゃんと理解できれば当たり前のことだなと思うかもしれませんが、直感的なことをきちんと説明することが数理論理学の醍醐味です。
『記号論理入門』おすすめポイント
Point1:基本的な部分の説明が丁寧
とにかく丁寧に、基本が全て説明されています。
わからないままモヤモヤした気持ちで進めなければならない箇所が非常に少ないです。
特に1~3章は使われる記号や数式も複雑にならないように、徹底的に配慮されています。
一行一行しっかりと理解しながら読めば、抽象的な思考力が培われるでしょう。
Point2:付録の部分が面白い
この本の付録には、演繹法の無矛盾性や命題論理の完全性など、論理学特有の問題や性質について取り上げています。
何を言ってるのか理解することはそこまで難しくはないのですが、証明は本書の内容をよく理解してないと少し難しいかもしれません。
直感的には当たり前の内容を証明することが基礎論らしさが出ていて面白いです。
まさに理論の組み立てをしているような感覚です。
論理を専攻していない者の個人的な意見ですが、付録の部分が一番良かったかもしれません。
Point3:数学的な厳密性が高い
厳密性が高いため、一行一行しっかりと読まないと、後々分からなくなってしまいます。
しかし、このような本に早めに出会っていると、数学書などの読み方が分かると思います。
また、大学の数学に触れたてみたいという高校生におすすめです。
大学数学の厳密性は軽いカルチャーショックになると思います(笑)
まとめ
今回は、おすすめの一冊ということで前原 昭二(著)の『記号論理入門』を紹介しました。
Takumaro’s blogでは他にも初学者向けの分かりやすい本を紹介しています。
良かった、ご覧ください!!
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